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限定承認に関するご相談はよどがわ事務所で!

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限定承認について

◆限定承認とは?

 限定承認とは、簡単にいえば、相続財産の範囲内で債務を負担する形式の相続のことをいいます。
 相続が発生すると原則として、相続人は亡くなった方の債務も負担しなければいけませんが、亡くなった方の債務が
不明の場合、財産がそれなりにあれば債務がないとすれば放棄するのはおしいと思う場合もあり得ます。
 このような場合に相続財産の範囲内で債務を負担し、債務弁済後に残った財産を承継するのが限定承認です。

 もう少し分かりやすい例としてあげるのであれば父の財産が8千万円で相続人となる子は1名とします。

・単純承認の場合
 仮に父に借金が1億円あれば、子は8千万円しか遺産がないにも関わらず、8千万円の財産を承継するとともに
1億の借金を背負うことになります。

・相続放棄の場合
 仮に父に借金が1億円あっても、1億円の借金は子が負うことはありませんが、財産の8千万円も承継できません。

・限定承認の場合
 仮に父に借金があった場合、子は父の財産の8千万円の範囲内で借金を負い、それ以上の借金は負いません。
 このため、借金の額が不明な場合は、単純承認のような予期せぬ借金を負わされるリスクが回避できるとともに、仮に
借金の額が遺産の範囲内である場合は、残額を相続することができるので相続放棄のような一銭も相続できないという
事態を回避できます。

 弊所でも限定承認の申述に関するサポートを行っておりますので、お気軽にご相談ください。

 限定承認に関するご相談は 06−6326−4970 まで

◆限定承認の利用が想定される場面

1、不動産など手放したくない相続財産がある場合
2、被相続人の財産情報が不明で多額の借金などが心配な場合
3、自分が相続放棄することによって他の親族への負担を回避するため。
4、疎遠な親族の相続財産は欲しいがリスクは負いたくない場合

◆限定承認のおおまかな手続き

1、家庭裁判所に限定承認の申述を行う

  限定承認の申述をするには相続人となる者全員が共同して自己のために相続があったことを知った時から
3カ月以内に限定承認の申述をする必要があります。

2、官報による公告

  限定承認の申述をした後5日以内に相続債権者および受遺者に対し、2ヶ月を下らない期間を定めて
債権の申出についての官報公告をする必要があります。
  また、限定承認の申述者が存在を知っている相続債権者に対しては債権の申出をなすように格別に
催告する必要があります。

3、相続財産の売却

  相続債権者の債務を弁済するために相続財産を競売で売却します。
  この場合、相続財産中で競売にかけられたくない財産がある場合には、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に
従った価格を弁済することにより、競売を止めさせることが可能です。

4、相続債権者等への弁済

  競売が終わると各相続債権者に対して弁済が行われます。

5、相続人による相続財産の取得

  相続債権者への弁済後残額があれば相続人が相続財産を取得します。

◆申述の場所
 
被相続人の住所地の家庭裁判所

◆限定承認の申述に必要なもの

1、収入印紙800円
2、連絡用の郵便切手(申述する家庭裁判所へ確認が必要)
3、限定承認の申述書
4、申述人の戸籍謄本
5、被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)
6、被相続人の住民票の除票
7、財産目録
8、その他(事案によって提出を求められる書類)

◆限定承認に関する参考条文抜粋

第九百二十二条  相続人は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべき
ことを留保して、相続の承認をすることができる。

第九百二十三条  相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。

第九百二十四条  相続人は、限定承認をしようとするときは、第九百十五条第一項の期間内に、相続財産の
目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない。

第九百二十五条  相続人が限定承認をしたときは、その被相続人に対して有した権利義務は、消滅しなかったものとみなす。

第九百二十六条  限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。
2  第六百四十五条、第六百四十六条、第六百五十条第一項及び第二項並びに第九百十八条第二項及び
第三項の規定は、前項の場合について準用する。

第九百二十七条  限定承認者は、限定承認をした後五日以内に、すべての相続債権者
(相続財産に属する債務の債権者をいう。以下同じ。)及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内に
その請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、二箇月を下ることができない。
2  前項の規定による公告には、相続債権者及び受遺者がその期間内に申出をしないときは弁済から除斥されるべき旨を
付記しなければならない。ただし、限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者を除斥することができない。
3  限定承認者は、知れている相続債権者及び受遺者には、各別にその申出の催告をしなければならない。
4  第一項の規定による公告は、官報に掲載してする。

第九百二十八条  限定承認者は、前条第一項の期間の満了前には、相続債権者及び受遺者に対して弁済を拒むことができる。

第九百二十九条  第九百二十七条第一項の期間が満了した後は、限定承認者は、相続財産をもって、その期間内に同項の
申出をした相続債権者その他知れている相続債権者に、それぞれその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。
ただし、優先権を有する債権者の権利を害することはできない。

第九百三十条  限定承認者は、弁済期に至らない債権であっても、前条の規定に従って弁済をしなければならない。
2  条件付きの債権又は存続期間の不確定な債権は、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従って弁済をしなければならない。

第九百三十一条  限定承認者は、前二条の規定に従って各相続債権者に弁済をした後でなければ、
受遺者に弁済をすることができない。

第九百三十二条  前三条の規定に従って弁済をするにつき相続財産を売却する必要があるときは、限定承認者は、
これを競売に付さなければならない。
ただし、家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従い相続財産の全部又は一部の価額を弁済して、その競売を止めることができる。

第九百三十三条  相続債権者及び受遺者は、自己の費用で、相続財産の競売又は鑑定に参加することができる。
この場合においては、第二百六十条第二項の規定を準用する。

第九百三十四条  限定承認者は、第九百二十七条の公告若しくは催告をすることを怠り、又は同条第一項の期間内に
相続債権者若しくは受遺者に弁済をしたことによって他の相続債権者若しくは受遺者に弁済をすることができなくなったときは、
これによって生じた損害を賠償する責任を負う。第九百二十九条から第九百三十一条までの
規定に違反して弁済をしたときも、同様とする。
2  前項の規定は、情を知って不当に弁済を受けた相続債権者又は受遺者に対する他の
相続債権者又は受遺者の求償を妨げない。
3  第七百二十四条の規定は、前二項の場合について準用する。

第九百三十五条  第九百二十七条第一項の期間内に同項の申出をしなかった相続債権者及び受遺者で限定承認者に
知れなかったものは、残余財産についてのみその権利を行使することができる。
ただし、相続財産について特別担保を有する者は、この限りでない。

第九百三十六条  相続人が数人ある場合には、家庭裁判所は、相続人の中から、相続財産の管理人を選任しなければならない。
2  前項の相続財産の管理人は、相続人のために、これに代わって、相続財産の管理及び債務の弁済に必要な一切の行為をする。
3  第九百二十六条から前条までの規定は、第一項の相続財産の管理人について準用する。この場合において、
第九百二十七条第一項中「限定承認をした後五日以内」とあるのは、
「その相続財産の管理人の選任があった後十日以内」と読み替えるものとする。

第九百三十七条  限定承認をした共同相続人の一人又は数人について第九百二十一条第一号又は第三号に掲げる事由が
あるときは、相続債権者は、相続財産をもって弁済を受けることができなかった債権額について、当該共同相続人に対し、
その相続分に応じて権利を行使することができる。


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